Nikon派な訳
私は,一眼レフに関してはNikon派です。
一眼使いならCanon派,SONY派,ペンタックス派とかあると思いますが,大多数のユーザーは,欲しい機種がたまたまそのメーカーだったとか,周りに使ってる人がいた若しくは勧められたとか,CMキャラで選んだとかそんな軽いノリだと思います。
ですが,私は絶対にCanonのカメラを買うことはありません。
いや,カメラに限らず,Canon製品を買いません。
では,何故私がアンチCanon(と言って差し支えないレベル)になったのか,それについて書こうと思います。
カメラとの出会い
と、その前に。
私がカメラに興味を持つようになったのは父の影響です。
父はミノルタのコンパクトカメラ(多分ハイマチックAF-D)とアサヒ・ペンタックスの一眼レフ(多分 アサヒペンタックス系シリーズのどれか)を持っていました。
イベントとか旅行の時は必ずカメラを持っていくし(コンパクトカメラで済ますことも多かったですが),写真撮るために結構時間割いてた覚えがあります。
親がそんななので,私も俄然興味が出てきます。
三脚がないときには,親の写真を私が撮ったりすることがよくありました。
多分幼稚園の年中頃には写真撮り始めていたと思います。
別に誰かから「こうした方がいい」とか習ったこともなく,あくまで我流です。
そんなものすごくライトなカメラライフを送っていました。
そういえば小学5年生の頃,一度一眼レフが欲しくなった時期がありました。
その頃は星座等星空に凄く興味があった頃で,友人と一緒に学校で星座係なるものをやっていました。
天体望遠鏡が欲しい,そして一眼レフと組み合わせて星空を撮ってみたいという計画がありました。
しかし,翌年それ以上にパソコンが欲しくなってしまったため,カメラの購入計画は一度忘れ去ってしまいました。
大学入学 当時の環境
それから7年が経ち,転機が訪れました。
大学に入学し,親元を離れて独り暮らしを始めました。
それまでは友達と出かけるときでも親のカメラを借りるか,写ルンですを購入して撮るかだったわけですが,独り暮らしなので当然親からは借りられませんし,毎回写ルンですを買うというのも個人的に嫌でした。
また,当時は携帯で写真撮影なんて出来ない時代です(私が当時持っていたのはPHSですが)。
そのうちカメラ買おうかな…なんて考えていたところ,ゴールデンウィークにサークルの新歓合宿で千葉に行くことに。
これはもうカメラを買うしかない。
とはいうものの,既述の通りカメラについて誰かに習ったわけではないので,メーカー毎の特性や善し悪しなんて何も判らないわけです。
ではどうするか?
ネットで検索する?
不正解です。
時は199X年 世界は核の炎に包まれた…1997年,Windows95の発売によってパソコンが爆発的に普及したとはいえ,家庭でのインターネットはまだまだハードルが高かった時代です。
ブロードバンドなんてまだありませんし,テレホーダイ全盛期です。
当時私が持っていたパソコンは中学1年の時に買ったNEC PC-9801 DX2というIntel 80286マシン。
これにメモリ 4MBとHDD 170MBを追加して使っていましたが,Windows95はおろか,一つ前のWindows3.1すら動かない代物。(私はWindows3.0Bを入れてました)
当然インターネットなんて繋げません。
大学には情報処理室というパソコン部屋が有りました。
じゃあそこで検索すれば?
再び不正解です。
当時はまだインターネット黎明期です(厳密に言うと違うんでしょうが)。
GoogleはまだなくYahoo!全盛期。
検索エンジンもYahoo!やInfoseek,goo,千里眼…etcと正に戦国時代。
それでいて今ほどの情報は得られません。
価格.comがある?
残念,ありません。
その前身サイトが丁度その5月に立ち上がったばかりです。
じゃあ2ch?
1999年設立なのでまだありません。
つまりネットで検索しようにも,せいぜい各メーカーサイトを見比べることくらいしか出来なかったんです。(カメラ雑誌読めばいいじゃんと思われるかもしれませんが,当時読んだことの無いジャンルだったので全然頭に無かったです。)
人生初 自分用のカメラを購入
ではどうするか。
カメラ屋に直接行って,カタログや実物を見て決めるわけです。
ここで自分の記憶が今ひとつはっきりしないのですが,自宅最寄りのカメラのキタムラではなく,聖蹟桜ヶ丘の駅前にあるカメラ屋さんに行ってるんです。
何故そこで買おうと思ったのかが思い出せない。
ひょっとすると,カメラを買いに行く時間がとれずに,合宿出発当日に購入することになり,駅前の店で…となったのかもしれません。
とにかくそのカメラ屋さんで人生初のマイカメラを購入することにしたわけです。
当時のカメラについての認識と言えばCanon,Nikon,ミノルタ,ペンタックスの他マミヤ(当時既に無い)やライカといったメーカーをこち亀で知っていたくらいです。
一応CanonかNikonが飛び抜けているイメージでしたが,他2社が新製品を出し続けているかも知らないくらいです。
当然性能の違いもよく知らなければ,性能の違いがもたらす効果も知りません。
知らないと言うことはその性能を生かし切ることは出来ないので,考えようによっては必要ない性能ということになります。
ですから,私が求めたのは
- ズーム性能
- 出来るだけサイズはコンパクト
- 予算は2~3万円
この3つでした。
Canonが嫌いな理由その1 初カメラがくせ者だった
この条件に該当する商品の中で一番良さそうに見えたのがCanonのオートボーイ LUNA35 でした。
この機種はレンズカバーが本体と一体型で,不使用時にはレンズを完全にカバーで隠すことが出来るので,レンズが傷つきにくくて良いし,レンズキャップを外し忘れてシャッターが切れないという凡ミスを防げるから一石二鳥と当時の私は判断しました。
(動作的にはコンデジみたいなものですね)
しかし,これが私をCanon嫌いにさせた第一歩だったのです。(苦笑)
自分が利点だと思ったこのカバーが実はくせ者でした。
写真を撮りたいシーンに遭遇 → カメラを取り出す → レンズカバーを開ける → レンズが出てくる これでやっと撮影出来る状態になるわけですが,兎に角このカバーを開けてレンズが出てくるまでの動作が遅い。
待ってる間にシャッターチャンスがもう終わってます。
カメラ用意した後の撮影とか,こちらが用意できるまで待ってくれる集合写真とか撮るときはいいんです。
でも,写真なんて撮りたいと思ったときに撮れないんでは意味が無いじゃないですか。
だからこのカメラを手にして以降非常にストレスがたまりました。
不勉強な自分が悪いんだからしょうがないんですけど。
Canonが嫌いな理由その2 プリンターに苛つく
大学時代所属していたサークルは,私が1・2年生の時はまだパソコンがありませんでした。
(ワープロはあったような気が…?)
ですので,サークル内の用事で文章を作るとなると自宅か学校の情報処理室か,サークルの所属団体である学術連盟の常任委員会室に行くかの3択でした。
私は自宅か情報処理室で済ませておりましたが,人によっては常任委員会室を利用します。
常任委員会室に置かれていたパソコンは記憶にありませんが,プリンターがCanon製。
私は自宅でEPSONの当時の最新機種PM-3000C を使用していたせいもあるかもしれませんが,兎に角遅く感じました。
無茶苦茶遅い。
同じプリンターか?と思うくらい印刷に入るまでの速度から何から遅い。
しかもドライバの設計の問題なのか何か判りませんが,結構な頻度で動作不具合を起こす。
既にカメラで動作の遅さに辟易しているところだったので,正直「またCanonか!」という思いが強くなりました。
Canonが嫌いな理由その3 コピー機にぶち切れた
大学に入って間もなく,私はコンビニのローソンでアルバイトを始めました。
当時は今と違ってまだLoppiもATMもありませんでした。
コピー機も今でこそチェーン店で全店統一ですが,当時は店舗毎なのかエリア毎なのか判りませんが,店舗によって置かれてるコピー機のメーカーが違った覚えがあります。
私が働いていた店舗はコニカ・ミノルタか京セラミタかどっちかのモノクロコピー機でした。(思い出せない)
それがある日,ローソン全店Canonのカラー複合機に入れ替わりました。
あくまでコンビニの一サービスなので,店員である私が使うことは殆ど無いはずなのですが,やはりお客様の中には使い方が判らないとか色々な理由で店員にコピーを頼む方が一定割合居ます。
そこでコピーをしていると…やはり遅い。
まず起動が遅い。
そしてコピー自体も非常に遅い。
スローリィだ!
ストレイト・クーガーの兄貴も言ってたじゃないですか,「この世の理はすなわち速さだと思いませんか?物事を速く成し遂げればその分時間が有効に使えます。遅いことなら誰でも出来る。20年かければバカでも傑作小説が書ける!有能なのは月刊漫画家より週刊漫画家,週刊よりも日刊です。つまり速さこそ有能なのが文化の基本法則!そして俺の持論でさ~~~~ぁ!」と。
速さは正義なのです。(質が悪ければ意味はありませんが)
その点,当時am/pmで採用されていたRICHOのコピー機は激速でした。
それに感激して会社のコピー機入れ替えの際に,従来のCanonを廃してRICHOを推し進めたのはまた別の話。
かくしてアンチCanonになった
人一倍せっかちな私には遅いことが耐えられないのです。
仏の顔も三度までと言いますが,私は3度も許せるほど寛容ではありません。
3度も遅さに苛つかされた結果,「二度と触りたくも無い」という程のアンチCanonの男が誕生した訳です。
だからそれ以降,一眼レフはNikon,コンデジ・ビデオはSONY,プリンター・スキャナーはEPSONと徹底的にCanonを避ける布陣が敷かれているわけです。
まぁ,EPSON好きなのは元々Canonと関係なく,高校時代のCMキャラクターだった内田有紀の影響だと思いますが。(苦笑)
なぜNikon派になったか
ここまででアンチCanonになった理由はご理解頂けたと思いますが,では何故Nikon派になったのか。
これは割と単純です。
買ったカメラがNikonで,しかも気に入ったからです。
前述のCanon オートボーイ LUNA35を購入して4年,ストレスはMAXです。
もう耐えられません。
こうなったら買い換えるしかありません。
では何を買うか?前回はコンデジを買いましたが,今回はバイトで貯めたお金も有り多少懐に余裕があります。
大学のサークルには一眼レフカメラがあって,合宿や法律討論会・学園祭等イベントの際はいつもそれで撮影されていました。
コンデジとは違い,「ザ・カメラ」って感じがしてカッコいいと思いました。
父親が使っていたこともあり,一眼レフへの憧れが頂点に達していました。
「よし,一眼レフを買おう!」
決心したら早い。
丁度カメラのキタムラからチラシが来ていました。
それを見ると,幾つか一眼レフが載っていました。
(多分F5とか見てクソ高ぇと思った気がする)
その中で目を引いたのがCanonのEOS Kiss IIIとNikonのUでした。
(多分ミノルタ辺りも載ってたんだろうけど全然記憶に無いです…)
両方とも一眼レフの入門機,どちらかというとママさん向けの商品だったと思います。
但し,既述の通り私はアンチCanonと成り果てています。
両者を比較してどうこうとかする気も起こりません。
チラシを見ただけでNikon Uに決定です。(結構短絡的)
バイト帰りに速攻でキタムラに行って,初の一眼レフ(本体+レンズ2本+カメラバッグがワンセットになった物)を購入しました。
ただ,この頃はまだやはりカメラに今ひとつ詳しくない状態だった(知識が完全にパソコン関係に偏っていた)ので,販売されていたセット内容が良かったのかどうか判りません。
価格を抑えるためなんでしょうか,セットのレンズはSIGMA ZOOM 28-80mm F3.5-5.6 II MACRO ASPHELICAL,ZOOM 100-300mm F4.5-6.7 DLでした。
このレンズ,D80と組み合わせて使ったこともありましたが,非常に軽くていいんですよね。
本来のレンズキットのレンズと比較してどの程度違うのか判りませんが,不満を感じることはありませんでした。
不満を感じないわけですら嫌いになるわけが無い,むしろ今までカメラを使う度に感じていたストレスを感じなくなるわけですから,愛着すら沸いてきます。
こうして積極的というよりは,なんとなく流れで私はNikon派になったのです。
一度Nikon派となってしまえば,そうそう宗旨替えをするタイプでも無いので,デジタル一眼に買い換えるとなった時にはD200・D80しか検討しませんでしたし,フルサイズの買い換えでもCanonは勿論ペンタックス等他社製品は一切検討しませんでした。
この先Nikonがカメラの製造を続ける限り,私はNikon派でいると思います。
だから,Nikonにはこれからもずっと良いカメラを作り続けて欲しいものです。
その点先日発売されたD850はいいよなぁ…予算的に無理ですけど(笑)